La vida de Serenita

旅とごはんと写真と読書🌾大学生のブログ🍋

#74 本屋大賞ノミネート作感想(前半)

...

※この記事、4月から少しずつ書いてたから

ところどころ時制がおかしいと思います😅

 

4月14日は本屋大賞2021の大賞発表日でした。

...ちょっと前の話ですが、

ノミネート作  7冊  

読んだ感想を記録しておきます。

10冊読みたかったけど、本に貢ぎすぎて

今月(4月)はもう何も買えないレベル😂

(リアルに笑い事じゃないくらい散財した...)

 

よって、

中途半端なレビューとなっております。

まあ話題になっていた作品は大体読んだので

良いことにします◎😌

  

最近の本屋大賞の作品は

温かくなる、涙が出る作品、

という印象なので、

ノミネート作の中でも候補は絞られます。

 

この記事ではまず3作について書きます(笑)

いつも通り字数が半端ないので(笑)

 

↓こちら2021年ノミネート作10冊📚

 

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www.hontai.or.jp

 

 

 

 

 

 

犬がいた季節 

by 伊吹有喜

 

犬がいた季節

犬がいた季節

 

 

1988年夏の終わりのある日、高校に迷い込んだ一匹の白い子犬。
「コーシロー」と名付けられ、以来、生徒とともに学校生活を送ってゆく。
初年度に卒業していった、ある優しい少女の面影をずっと胸に秘めながら…。

昭和から平成、そして令和へと続く時代を背景に、コーシローが見つめ続けた18歳の逡巡や決意を、瑞々しく描く青春小説の傑作。

Retrieved from: Amazon

 

なぜこれから書くのかというと、

私の大賞予想だったからです(笑)

 

この本はとにかく青春...

5つの短編集で構成されていますが、

バラバラの話ではなく、繋がりがあるので

短編があまり好きでない私も

感情移入しながら読めました。

 

読み終わったら

桜吹雪に包まれる感じ...本当に好き...

🌸🌸🌸

短編ということで区切りがあるから

長編が苦手な方も読みやすいと思います。

 

高校生の青春映画?漫画?って

沢山あるけれど、大体、

いやいやいやいや、

そんなこと起きるわけwwww

ってなる笑

現実に起こらないからこそ

あれはあれで良いのだと思いますが、

この本のお話は5話とも、

わーこれこれこれこれ!!!!!!!

って感じがしました。

 

昭和から平成、令和にかけて

時代をまたいで描かれるストーリーですが、

時代や世代が違っても、

不思議と共感できる、

青春の普遍的な部分が

読み取れるかと思います...

※ただ、20代の私たち世代よりも

私たちの親世代の方が共感できると思います。

  

前にも書いたと思うけど、

私は高校がすごく嫌いで、高校時代ほど

戻りたくない時期はないと思っていたし、

今でも高校が好きになれないけれど、

この本を読んだらなぜだかそんな高校生活も、

悪くない気がして、涙が出てきた。

 😢😢😢😢

失敗しても帰るべき場所はすぐにあるし、

まだ未成年ということに甘えられるけれど、

自由ではないし、勉強は大変だし、

自分の人生を自分で決めなければならない、

自立する一歩手前の時期...

 

個人的には18歳で家を出て行くところ、

地方出身の人なら共感度高いと思いました。

 

自分の生きてきた世界がものすごく小さくて

閉鎖的だったんだなぁって気付く、あの感じ、

地方の小さな町で生まれ育った人には

すごく響くと思います。

 

舞台は三重県四日市市で、作者が卒業した

四日市高校がモデルとなっています。

どのくらい田舎な場所なのか知らずに読み、

「地元では有名な進学校でも、

全国で戦うのは厳しい」というところから、

私の生まれ育った環境と

とても似ている気がしました。

でも四日市高校を調べると、

三重県1位の偏差値(69-71)で

めちゃくちゃ普通に進学校(笑)

四日市市は30万人ちょいの人口らしいので

長岡よりも少し多い...

まあまあ栄えてるけど田舎...でしょうか...?(笑)

🌾🌾🌾

小説に登場するところを集めた

マップもすでに作られていて

是非来年は三重県で桜を見たいなあと🌸

 

www.kankomie.or.jp

 

こうやって地元に還元、

地元の活性化に貢献できるって

なんかいいなあ...

 

いや、この本はすごくよかった、

星5つ★★★★★👏

 

本屋大賞のランキングでは3位でした。

 

明日がどうなるか、誰にもわからない。だから必死に学んで、これからこの手を変えていく。

生きているもののぬくもりを守る手に。

明日の行方は、この手でつかむのだ。

 

「東京に住んでいる奴はいいな。地元に残るか離れるか、迷わなくていい。入試だって家から行ける。通勤、通学もそうだ」

 

十八の春、どんな思いで、祖父はふるさとをあとにしたのだろう?

 

「思うように描けるかどうか不安になっても、昨日より今日、今日より明日。佳いものになると信じて描いていくしかない。いつだってそうやって描いてきたよ、塩見もそうだろ?」

 

読んでからカバーを取ると

仕掛けがしてあるのも本当に素敵。

 

伊吹さんといえば

『雲を紡ぐ』も昨年からずっと読もうと思って

読んでないので近いうちに必ず💫

 

 

52ヘルツのクジラたち

by 町田そのこ

 

 

52ヘルツのクジラたち

52ヘルツのクジラたち

 

 

52ヘルツのクジラとはー

他の鯨が聞き取れない高い周波数で鳴く、世界で一頭だけのクジラ。

たくさんの仲間がいるはずなのに何も届かない、何も届けられない。

そのため、世界で一番孤独だと言われている。

 

自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。孤独ゆえに愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれるー。

 

で、私の予想は見事に外れて、

今年の大賞を見事受賞したのがこちら。

 

舞台が九州なので、

九州行ってみたいな〜

と思いながら読みました。

「ムシ」と呼ばれている時点で

心が痛んだけれど、

52ヘルツで助けを求めている、

支えを必要としている、すべての人に

読んで希望を持ってほしい...

 

この本、読む前まで

これが大賞だろうと思っていたので、

7冊の中で1番最初に購入し、

1番最初に読破しました。

昨年から沢山の人がこの本を読んでいること、

そしてそのレビューも良く、

話題作だったので...。

でも読んでみて、

あ、なんか違うかも...と思っていたら、

結果、

やっぱり大賞かいッッッ😄👊🏻

 

これ旅しながら読んでいたので

(詳しくは前の記事4つ)

もう一度落ち着いて読みたいです😅

 

とか色々書いたけど、

大賞の本にハズレは絶対ないので

すごく面白いし、泣けました。

 

星3.5つ! ★★★★☆

↑0.5の★は表せないことに気づいた笑

 

 

自転しながら公転する

by 山本 文緒

 

自転しながら公転する

自転しながら公転する

 

 

結婚、仕事、親の介護、全部やらなきゃダメですか
共感と絶賛の声続々! あたたかなエールが届く共感度100%小説!

東京で働いていた32歳の都は実家に戻り、地元のモールで店員として働き始めるが…。
恋愛、家族の世話、そのうえ仕事もがんばるなんて、そんなの無理!
答えのない問いを生きる私たちをやさしく包む物語。
7年ぶり、待望の長篇小説

Retrieved from: Amazon 

 

なによりも私の推しがこちら。

ただ、感動で涙が出てくる系の話ではないから

大賞ではないと思ってたけど...

本当に本当に、

めちゃくちゃ刺さりました。

(私だけ?笑)

この頃読んだ本の中でダントツ...

 

ちょっとAmazonからの引用だけでは

内容が伝わらないと思うので、

ネタバレしない程度に

軽くあらすじを書きます。

(何も知らずに読みたい方は最後まで飛ばしてください!笑)

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主人公は30代アパレル店員の都。

ある日ひょんなことで回転寿司屋バイトの

貫一に出会って付き合う流れに。

しかし貫一は無職になるし、

母親が更年期障害で看病が必要だったり、

基本的には都と貫一を中心に物語が進みながらも

他の人の視点から語られたり

色々なことがありすぎて全てを書くことが難しい...

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私に刺さった理由の一つが

貫一、っぽい人、に出会ったから...笑

すごくそれについて書きたいと思うけど、

勝手に他人について書いたら

プライバシーの侵害だと思うので書けないのが残念😂

とにかく貫一の行動がその方にそっくりで😂

 

※ここから先、ネタバレ含む感じのところは

灰色で書いています。

 

この本のあらすじもそうだけど、

この本のテーマを聞かれても答えるのは難しい...

 

恋愛?老い?介護?看病?婚活?結婚?

妊娠出産?セクハラ?パワハラジェンダー

学歴社会?自然災害?グローバル化社会?

 

なので ほんとに

人生!という感じです。

 

 

この本の大きな魅力は

誰が読んでも共感ポイントがあるところ!! 

もちろん主人公と同じ

30代 女性 アパレル店員 独身

なら共感度100倍かもしれないけど、

色々な人間が出てくるから

20代学生の私にもすごく響きました。

 

悩んでいるのは自分だけじゃなくて、

みんな悩みを抱えているのに、

何も事情を知らない隣の芝生は

青く見えるってやつ。

 

こんな単純なことが、

自転することに必死になっていると

見えなくなってしまうし、

他人のことばかり考えて公転していると

疲れてしまうし。

そのジレンマ?の中で生きる難しさを描いています。

 

あとフェミニズムとか女性差別って

たくさん問題になるけれど、

この本では男性は男性で

生きにくさに触れられていたりしていたところが

新鮮でおもしろいなあと思いました。

 

学歴で差別なんかしない!と思っている都も

いざ結婚の話になると戸惑ってしまって...

悪気はないのに他人と自分を区別している...

貫一との結婚に不安を感じている時点で

育ちがいいってことなんだって言う

貫一の言葉が本当に刺さる...

悪意のない差別って

自分でも気づかない間に

してしまっているのかな...

 

この本、誰も完璧にじゃないし、

誰も完全にでもない...

大体人間って物語みたいに

完全なヒーローではないし、

完全な悪者でもない...

そしてフィクション物語にありがちな

問題を乗り越えて最後はハッピーエンド

ってオチじゃないのもリアルな人生です。

(だから『52ヘルツのクジラたち』が物足りなく感じたのかも。)

 

 

今"発展途上国"と呼ばれている国が

"先進国"を追い抜く日が来るのかなぁ。

とぼんやり考えたりもしました。

これから生きていく世界って

どんななんだろうな...

 

ちなみに先日熱海に行って

たまたまお宮と貫一の像を見つけたときは

感動しました。

ああ、そういえば貫一は熱海の帰り道に

無免許運転で捕まるんだったなあ、と。

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ニャンさん、早くお宮を迎えに来て!!

と思いながら

エピローグに突入したときは

衝撃すぎて、 、(笑) 

鳥肌。

 (なんとなく違和感は感じてたけど...

エピローグで繋がった感じ)

 

星5つを超える(笑)

★★★★★...

 

 

刺さった文章がありすぎて

本が付箋だらけ。 

以下ちょっとだけ紹介。

 

お洒落なんかしないで、化粧なんかしないで、こういうところで働いて、こういうものを食べて日々暮らしたい。

※こういうところ=ベトナム🇻🇳

こういうもの=ベトナム料理🍜

分かります。化粧なんかしないで、おしゃれなんかしないで生きたいです私も。

 

地球は秒速465メートルで自転して、その勢いのまま秒速30キロで公転してる

貫一の蘊蓄披露😌私は蘊蓄言う系の人好きです😌

 

服には、その服を着る必然性が要る。もし、素敵な服が好きでそれが着たいのならば、そういう服を着る必要のある生活をするしかない。

それな。としか言えないほど正論。

 

何かに拘れば拘るほど、人は心が狭くなっていく。

幸せに拘れば拘るほど、人は寛容さを失くしていく。

もう、、なんでこんなに響くんだろう😭

 

でも心配するとは、束縛することと紙一重なのだ。

意外と気付かないけど、たしかに。

 

運命がないってことは正解はないってことじゃない。正解はないってことは間違いもない、つまり失敗もない

私は運命はあると信じてます🥺

都と貫一だって、運命的な出会いだったと思う🥺

 

明日死ぬかもしれないって思ったら、ウニだの大トロだのもっと食べちゃえって気になるけど、百歳まで生きちゃうかもしれないなら、そんな値段もコレステロール値も高いもん食べてる場合じゃないって思うわ

ーその矛盾を受け入れてこその大人だ!

1番刺さったセリフ。私中学生の頃からずっとこれに関してモヤモヤして生きてきたけど、なんかスッと入ってきました。そうか、矛盾を受け入れることが大人なのか、と。

 

別にそんなに幸せになろうとしなくていいのよ。幸せにならなきゃって思い詰めると、ちょっとの不幸が許せなくなる。少しくらい不幸でいい。思い通りにはならないものよ 

ここ読んで涙が出てきました😭

 

 

 

さいっっっっっっっこう

小説でした。

 

この本に出会えて良かったです🥺

一生読みます。📚

(ってゆう本に限って新品じゃなくて、中古を買ったの🥲)

 

 

ということで

字数が半端ないので

続きは次の記事に書きます。